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ホーム > ようこそ知事室へ > 記者会見 > 2020年10月7日(水)

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知事記者会見

2020年10月7日(水)


知事発表:新型コロナウイルス感染症にかかる県民へのメッセージについて、季節性インフルエンザワクチン予防接種の奨励について
知事発表:ふじっぴーマスクの販売開始、バイ・ふじのくに「山梨物産市inしずおか」の開催、令和2年国勢調査回答のお願い
記者質問:新型コロナ感染症にかかる県民へのメッセージについて
幹事社質問:観光施策、デジタル化の推進、はんこ押印不要の方針
記者質問:観光施策、デジタル化の推進、はんこ押印不要の方針
記者質問:伊豆市の廃棄物問題、三島駅前再開発について、静岡大学と浜松医科大学の合併について
記者質問:リニア中央新幹線について
記者質問:学術会議について、桜ヶ丘病院について、内閣自民党合同葬儀

知事発表:新型コロナウイルス感染症にかかる県民へのメッセージについて、季節性インフルエンザワクチン予防接種の奨励について

(知事)

皆さまどうも。今日のお花はですね、ベニアオイ。それから、黒い赤。これがこれですね、カーネーション、黒い赤ですね。それからピンク、中心に緑色、変わった柄ですね、これはバラということであります。

今日の発表項目は5つございます。まず、新型コロナウイルス感染症に関わる県民の皆様へのメッセージであります。本県の新型コロナウイルス感染者数は昨日までで558名になりました。そして、県内で発生したクラスターは11件になりました。クラスター、このうち9件は、7月と8月に発生したものであります。確保病床数は273床ございますけれども、現在入院されてる方は17名、うち重症者の方がお2人でございます。そして確保宿泊療養施設は、379室ございますけれども、入所者は一桁で9人、今、入院等調整中の方が5名となっておりまして、現在のこの状況におきましては、十分な医療提供体制が確保されているということでございます。9月の4連休の影響、また10月1日からの日本への入国制限の緩和、政府によるGoToトラベルキャンペーンの東京発着旅行の追加などによりまして、人の往来が増えてきております。社会経済活動を前に進める中、本県におきましても、感染を広げないよう、今できる対策を徹底して行ってまいります。県民の皆様におかれましても、引き続き、日々の感染防止対策へのご協力をよろしくお願い申し上げます。

 

続きまして、感染症に関わることでございますけれども、季節性インフルエンザワクチン予防接種についてであります。例年、季節性インフルエンザの流行期には多数の患者が発生している中、今年度は、新型コロナウイルス感染症との同時流行が懸念されているのはご案内の通りであります。インフルエンザワクチンの接種はインフルエンザの症状の重症化を防ぐばかりではなく、医療機関の負担軽減にもなりますので、そうした効果が期待されております。多くの県内の市町において、高齢者の皆様方へのインフルエンザワクチン予防接種、これは自己負担を軽減する措置がとられております。この制度をご活用いただきまして、県民の皆様にもぜひ接種をお願いいたしたいと存じます。また、季節性インフルエンザの感染拡大防止には、ワクチン、このインフルエンザワクチンの接種に加えまして、まめな手洗いまたマスクを着用していただく。そしてまた咳エチケットも必要であります。新型コロナウイルス感染症の予防にも繋がりますから、自分のためでもあり、そして何よりもまた大切な人のためでもあるということで、季節性インフルエンザの予防にも積極的にお取り組みいただくようにお願いを申し上げます。なお、厚労省から、接種時期についてのご協力のお願いが出ているのは、ご承知かと存じますけれども、10月1日から26日までは、65歳以上の方が優先でございます。もっとも、65歳以下の方でもいろんな持病持ってらっしゃる方等いらっしゃいますので、その方たちも、どうぞワクチンの接種をしてください。10月26日以降は医療従事者の方々、基礎疾患を有する方々、妊婦の皆様方、それから生後6ヶ月から小学校2年生の乳幼児の皆様方、この方たちが優先となります。こうした時期を逃さないように接種をお願いをしたいと存じます。




知事発表:ふじっぴーマスクの販売開始、バイ・ふじのくに「山梨物産市inしずおか」の開催、令和2年国勢調査回答のお願い

三つ目の発表事項でございますけれども、ふじっぴーマスク、販売が開始されました。よくお似合いで。いくらでしたっけ。880円、末広がりの880円ということで、税込みでございますね。はい。色はどうなんでしょうか。そうするとこちらに白がいますけども、皆さん、見比べてください。あちらに横山君が白のワイシャツに白地のふじっぴーくんが元気に飛び跳ねている、横山君のマスク。それからあちらに鈴木孝子さんのあれは水色のマスクですね。後ろの人が見えないから立っていただけますか。これはですね、これはメイドインシズオカのマスクであります。県庁東館2階。この館ですね。喫茶ぴあ〜で10月8日というと明日ですね、明日から販売を開始いたします。価格は大人用、ちなみに子ども用もともに880円税込みであります。目下のところはこのピンク、白、水色の3色ということでございます。このコロナウイルス感染症の収束が、まだ見通せず、まだまだマスクが手放せません。そこでこのふじっぴーマスクをご着用いただく、なかなかおしゃれでございますので、少しでも明るい気持ちになってください。また、着用していただくことで、県内外の方々にふじっぴーをはじめ、本県の魅力も知っていただきたいと思っております。ふじっぴーナンバーワンというのも、ぬいぐるみっていうんですか。ああいうのもどうですかね。戦略局長。小さいのに加えて、でかいやつ。戦略監はどうでしょうか。これからもしこれが人気があればですね、やっていきたいと。ここには白のマスク、水色のマスク、ピンクのマスクの方がいらっしゃいますけれども、比べてください、いかにこちらがおしゃれかってことが一目瞭然であります。どうぞよろしくご協力のほどお願いいたします。

 

その次はですね、四つ目の発表項目でありますが、バイ・ふじのくに山梨物産市inしずおかの開催であります。本県と山梨県では両県の相互連携が進んでおりまして、バイ・ふじのくにといたしまして、それぞれの百貨店またスーパーマーケットにおける販売会など、農林水産物、それぞれの地元の産品の相互販売に取り組んでいるところであります。山梨県の長崎幸太郎知事さんも大変積極的に取り組んでくださっております。先月には、山梨県で静岡県の特産品を販売する物産市を開催してくださいました。2日間で何と2,600人の方々がご来場くださって、約350万円の売り上げを記録したということで、大変盛況であったという報告が来ております。今度は今月24日と25日、土日になりますが、山梨県の特産品を販売する物産市を、静岡市の青葉公園で開催いたします。山梨県の特産であるブドウ、またりんご、農産物、その他柿もそろそろ出るでしょうかなと思いましたけれども。それからなんていってもぶどう酒でございます。それからぶどう酒を、お酒を飲まない方もいらっしゃると思いますけれども、ブドウジュースもございますので、ぜひ行ってください。それから甲州地どりの鉄板焼きなど実演販売も行われると聞いております。私も土曜日に行ってみようと思っておりますが、土曜日は、午前10時から午後4時まで、ただし日曜日は3時までということになっております。このように皆さんお越しいただきまして、山梨県の素晴らしい特産品を味わっていただくと同時に、山梨県の皆様方、生産者の方を励ますこともなりますので、人を幸せにするということは自分の幸せにも繋がるということでございまして、フジノミクス、こうした形でさらに推進していきたいと思っております。地域経済の活性化には、地域内の個人消費を喚起して、経済循環を拡大していくことが重要です。今後も引き続き同じふじのくにとして、連携を強化し、両県経済の活性化に取り組んでまいりたいと考えております。

 

最後はですね、令和2年国勢調査回答のお願いでございます。令和2年国勢調査は本日が回答期限でございます。今回の調査は、新型コロナウイルス感染症への対策として、国勢調査員が対象者の方々となるべく対面しない方法で調査を進めてまいりました。10月5日までの回答率を見ますと、インターネット回答率が39.9%、郵送回答率が12.5%、合わせて合計52.4%。全国で第5位でございます。県民の皆様のご協力に感謝をいたします。また明日以降、国勢調査員が回答していらっしゃらない世帯への回答もお願いに伺うことになります。インターネット及び郵送の回答は明日以降もしばらくの間はできますので、回答がお済みでない方はぜひご回答をお願いいたします。私からの発表項目は以上でございます。




記者質問:新型コロナ感染症にかかる県民へのメッセージについて

(幹事社)

ありがとうございます。幹事社から発表項目について1点質問させてください。新型コロナウイルス感染症の関連でGoToキャンペーンで1日から東部など人手が出ている中で、コロナの感染状況への影響というか、あったかどうか所感を聞かせください。

(知事)

毎週金曜日に統計をご発表申し上げてる通りでございますけれども、7月8月にピークを迎えて9月10月とぐっと落ち込んできておりまして、今落ち着いている状況ということでございまして、特段、GoToトラベルキャンペーンによって感染者が増えたという報告は今のところ届いておりません。




幹事社質問:観光施策、デジタル化の推進、はんこ押印不要の方針

(幹事社)

質問がある社はお願いいたします。じゃあ幹事社質問の方に移ります。2点あります。1点目がGoToトラベルの影響や効果についてです。今月1日から東京対象も開始されて、県も宿泊の助成ですとか、フェリーの半額助成など打ち出していますが、開始から1週間経過した今、現状、知事の所感についてお教えください。

 

(知事)

GoToトラベルについての所感ということでございますけども、これNHKさんが、統計を取ってくださって、この統計によると、全国で東京から県を跨ぐ移動された方が全体で7%の増と107%。第一位が群馬県。120%。同率首位っていうのが山梨県です。120%。第3位はですね。静岡県119%、第4位長野県118%、そして第5位は栃木県が入りまして、その次、第6位に新潟県が入っております。従いまして、入賞6位以内というのですね、4県が入ったと。そして銀メダル、銅メダルを山梨県と静岡県が取ったという、こういうことでございまして、東京の方たちが行きたいところ。フロム東京からどこに行くかと。いうことでですね、この山の洲4県が選ばれているという。これが、東京の示している事実だというふうに思いまして、まさにこの帰りなんいざふるさとへという、この通りになってると、なかんずく我々は、帰りなんいざふるさとふじのくにへと言っておりますけれども、山梨県と静岡県、それぞれ120%、119%となりまして、これは非常にいい数字が示している情報であると思います。一方、東京にも行くことができるようになったわけですけれども、From To 東京ですから、それで東京に行った人は101%ということでですね、1%のみの増加ということで、やはり東京はやはり、よほどのことがない限りということで、皆さん遠慮されているということでございます。ですから圧倒的に、東京から脱出される方が多かったと。しかも脱出先にふじのくに、2位3位として、山梨県と静岡県が入ったということでですね、これを契機にいたしまして、しかも、今回皆さんのご協力のおかげで、感染症の増加に直接結びついた形には目下のところなっておりません。従いまして、これまで同様、お越しになる方もきちっとこの感染症に対する新しいニューノーマルですね、新しい生活様式に準じた形で行動していただくと、また迎える方も、それ相応の、3密を避ける、ソーシャルディスタンスをとるという、いろんなエチケットを守るということですね。こうしたことを通じまして、また様々な業種におけるガイドラインも出ておりますので、それを遵守していただくということにすればですね。やがてこれは一時的なものではなくて、ひょっとすると、2地域居住だとか、あるいは場合によってはこちらに移り住まわれる方というのがこれからのオンラインのもとの中で増えるんではないかと、そうしたことを予想させるGoToトラベルキャンペーンであったと言うのは私の所感であります。

 

(幹事社)

2点目に移ります。デジタル化の推進やハンコ押印不要の方針について伺います。行政のデジタル化は整備の遅れが指摘されており、政府は行政の縦割りを打破し、デジタル庁の新設に向けた法案準備室を立ち上げています。そこで、知事はこのデジタル化の推進についてと行政手続きでのハンコの押印を可能な限り不要とする方針についてどのように考えていらっしゃるのか。また具体的にどのような取組を進めていくのか教えてください。

 

(知事)

はい、デジタル化がこの押印というですね、旧来のやり方と合わないというのはすぐにでもわかることで、それを河野大臣が明確に方針にされました。私どももデジタル化を県庁挙げて、あるいは県全体を主導する形でですね、進めていこうという中で、押印で廃止できるものは、できる限り廃止していこうと。押印が必要な種類が大体3,000件ございますけれども、これを効率化できるんではないかと。しかしながら、押印かそれとも電子申請だとか、要するに押印を必要としない形でのやりとりかということで二つを二者択一にするのではなくてですね。やはりハンコの文化っていうのがあります。ですからこの実印が必要なものとか、印鑑証明が必要なものであるとか、様々な法令で印鑑を必要とする契約書とかございますので、そうしたものはですね、それとして残す必要があるだろうというふうに思っております。そもそも、僕は誰が出したかということがわからなくちゃいけないと、要するにアイデンティティーですね、そのアイデンティティの一番の世界共通のものは何かと言いますと、それはパスポートじゃないでしょうか。パスポートに印鑑を押してですね、それで通るかというと通りません。ですからサインを書かなきゃいけないと、signatureですね。ですからこれは言わば、全国共通だということでございますので、そうした方向にこれから踏み出すということではないかと思います。今静岡県でも電子申請が大体8割ぐらいやってきました。さらにこれをできるところを増やしていきたいということで、国と歩調を合わせる形で、ないしはそれを先導する形でやっていきたいと思っております。それからですね、具体的にどうするかということですけれども、プロジェクトチームを今月中に立ち上げます。そして、県における行政手続きについて調査を開始いたしまして、押印の実態をまず確認した上で、県の裁量で、私どもの裁量だけで見せ直せるものにつきましては、速やかに押印を廃止していこうと、こういう基本方針でございます。あわせて、手続きに必要な添付書類の見直し、あるいは手続きの電子化の推進化によって行政手続きの簡素化に積極的に取り組んでいこうということでございます。以上であります。

 

(幹事社)

ありがとうございます。幹事社質問に関して質問のある社はお願いいたします。




記者質問:観光施策、デジタル化の推進、はんこ押印不要の方針

(記者)

GoToに関連した県の観光促進キャンペーンも同時に始まっていまして、昨日からインターネットでのクーポンの発行も始まって、あっという間に予定枚数に達したという結果になってますけれども、このすごく好調なことに関しては、予想通りでしたでしょうか、どのようにとお感じになってますか。

 

(知事)

そうですね、まずバイ・シズオカということがあっという間に定着しましたね。バイシズオカはもちろん県産品を買うということが中心になりがちですけれども、買うものは財とサービスだということで、サービスを提供される、これは観光ですね。こうした旅行業者とかあるいはこのバス業者だとか、さまざま観光に関わる方々に対しても、いろいろな特典も設けて、これが今ふじのくに、山梨県にも広がっていたと。そうした中で、このGoToキャンペーン、トラベルキャンペーン、あるいはGoToイートキャンペーンというのを政府は打ち出されまして、いわば相乗効果ですね。非常にいい形で働いたというふうに思っております。そしてそれによって潤っている生産者も出てきたんじゃないかと。まだ不十分だと思っておりますが、何と言いましても、これから冬に入りまして、また、冬特有の楽しみ方っていうのがあると思いますね。例えば、富士山、駿河湾フェリーですと、今までと違って富士山が雪をかぶった形で、これを楽しむことができるという楽しみがあります。こうしたものは、おそらく山梨県の方たち、あるいは内陸の方たちにとってはですね、素晴らしい旅の思い出になるんではないかと思っていますし、温泉もこうしたところには、ぴったりだと思っておりますので、そういう地域にですね、GoToトラベルキャンペーンが静岡県の全体としてのバイ・シズオカ、バイ・ふじのくにというものを、さらに流通業者も入ってですね、全体としてこの経済の循環、パイといいますか、これを大きくしていきたいと、今のところ、個人消費は静岡県は53%です。全体の経済の割合を占めているの。何とかこれをですね、55%、56%、6割近く持っていきたいというそういう考えを持っておりまして、これは静岡県だけではなくて、他の県からも来ていただきたいと、それからまた首都圏というのは最大のお客様ですから、用心しながらではありますけれども、年末から正月にかけてですね、安全なところ快適なところ、そして幸せになるところということでですね、大いに財布のヒモを緩めていただいて、静岡県の魅力をアピールする、そういうものにつなげていきたいと考えております。

 

(記者)

押印の部分に関しては、ハンコの話に関してお伺いしたいんですが、先ほど万国共通としては印鑑よりサインだというお話があったんですけれども、これに関しては、出した書類、書いた本人のアイデンティティーが必要のような書類に関しては、今多分押印とサイン両方というようなものが多いと思うんですが、このサインだけでよくするというような意味でおっしゃったんでしょうか。

 

(知事)

そうですね。押印は廃止できるところは廃止していくということであります。

 

(記者)

つまりそういう本人が書かなきゃいけないような書類っていうものまでデジタル化するということではないと。

 

(知事)

これはものによるのではないでしょうか。ですからこれからちょっとそれを調査していこうということでですね、押印を省けるものは省いていくということであります。

 

(記者)

わかりました。あとデジタル化とか押印廃止とか、良いことを進めなきゃいけないっていうのはすごく確かですし、ここ最近その他県も省庁も一斉に始めてるんですけれども、逆に言えばそんな良いことをなぜ今まで進められなかったんでしょうか。

 

(知事)

やっぱりこれは文化ですね。押印の文化などというのは、インドにあるか。イギリスにあるか。ありません。ですから、やっぱりこれは落款を押すと、絵画だとか日本画だとか書にですね、そういう文化があります。その昔は花押と言いますか、自分の署名の代わりに独自の崩し字みたいなものを書いたりしてですね、誰が書いたものかがわかるっていうのは、いろんな形でですね、歴史があると思うんですけども、ハンコもそれを作ってる技術者がいますからね。工芸の面もあると思うんですよ。ですから、それはなくならないと思うんですね。そしてそれが必要な、実印も含めて、そうしたものも必要で、実印も1個しかないと。個人と一対一の関係で結びついて、それで印鑑証明を出せばですね、これがその人であることがわかるという、そうしたものはまだしばらくは生きるんじゃないでしょうか。ですから、二者択一ではないということです。Signatureと押印もそうですね。省けるところは押印も省いていこうということで、それからハンコ文化っていうのも、これまた貴重な日本の文化ではないかというふうに思っておりまして、これはこれとして、残せるところは残していきたいし、それに従事されている工芸の職人がいらっしゃると思いますので、そういうところがまたかえって際立つようなですね、方向に持っていければいいんじゃないかと思いますね。




記者質問:伊豆市の廃棄物問題、三島駅前再開発について、静岡大学と浜松医科大学の合併について

(幹事社)

そうしましたら、その他質問のある社はお願いいたします。

 

(記者)

伊豆市の宗教法人の敷地内に廃棄物が混じった土砂が運びこまれていたという点についてちょっとお伺いしたいんですけれども、知事はリニアに関しても大井川の水を守るとか自然への意識がかなり強い方だと私は思ってるんですけれども、柿木川とか狩野川の水の環境保全についてはどのようにお考えでしょうか。

 

(知事)

極めて深刻に受け止めております。この件について知ったのは先月だったのではないかと思いますけれども。実際はそこにこの土砂を運んできて、敷地を広げるような形で土砂が捨てられてきたということがあったみたいですね。従ってこれは隣の、というかその敷地に連続しているですね。お寺さんと関わっていることは言うまでもありません。ところがそのお寺さんは、住職がいないということであります。そして、水はどうなってるんですかと聞けば、水がないというんです。どうして生活するんですかと。これもすぐ答えられないんですね。ですから、ただ敷地だけを、あそこはもうご案内のように、西伊豆スカイラインです。西伊豆スカイラインというのは突き当たりますと、今度はもうすさまじい山道になってですね。松崎に出たり、他のところに出るようになってるわけですけども。要するに、西伊豆スカイラインに行くと、どちらかっていうと、戻ってこざるを得ないんですね、素晴らしいスカイラインではあるんですけども。そういう意味でですね、なかなか人は行かないところですよ。だからそこのところで、どこかの業者さんが、その本来捨ててはいけないものをですね、捨てたということでですね、誠にけしからんと。しかも狩野川、あの辺りは支流がいろいろ入ってきて、様々な釣り人も含めて、また地元の人たちはですね、そこを大事にされてきたということで地元から厳しい声が上がったと。私ももっと早く知っておくべきだと思いますけれども、責任の所在を明確にしてですね、こういうことを絶対しちゃいけないということで、差し当たって、菊地さんの方でですね、断固として処置をとるということで様々な今処置をとられてますけれども、県としてできることがあるなら、土屋君、今補佐官をやっておりますけども、伊豆市は、オリンピックパラリンピックの開催市でもありますからね。そういうことを、許さないような形で、この教訓にもしたいと思ってます。

 

(記者)

すいません。同じ点について続けて質問してもよろしいでしょうか。私たちは昨日ちょっと宗教法人側に電話でお話を聞いたんですけれども、ちょっと県と市から聞いてることと若干その違ってる部分があって、なかなか、誰が捨てたか、どこから出たのかっていう特定が結構難航しているところではあるんですけれども、県としてはどのようにまず対応していきたいなと思っていますか。

 

(知事)

ずっと隠し通せるものではないと思っております。そして、もちろん今の担当者の方が、そうおっしゃっててもですね、一つの土地のところに土砂を捨てるわけですから、何らかの、どこでもいいってことではなくてそこに捨てているわけですからね。ですから、何らかの関係者の合意があって、されていて、気が緩んで、単なる土ではなくて、そういうこの環境汚染するようなものがですね、運び込まれたということでしょう。ですから、責任逃れは許さないという、そういう態度で臨みたいと思っております。

 

(記者)

三島駅前の再開発についてお伺いします。今週、反対する市民団体が地下水に悪影響があるとして市に公開質問状を出しました。知事は以前、駅前に高層マンションというのはふさわしくないという趣旨の発言もありましたが、今この再開発についての所感と今後県の関わり方についてお考えがあればお聞かせください。

 

(知事)

はい、水問題は、大井川だけの問題ではなくて、富士川の問題でもあると。そしてまた源兵衛川でも、この水問題については市民が立ち上がってですね、今のような綺麗な形にされたと。その源兵衛川に注いでいる地下水が関わってくるということでですね、それで市民の方たちの中に、そのことを憂いている方たちがいらっしゃいます。そこに極めて高いマンションを建てるということが持ち上がりまして、そしてそのマンションを建てることが、地下水脈にどのような影響があるかという、こうしたことについて、十分な地元への説明がなされてるかどうかっていうことに疑問を持っております。それから、杭を打ち込むと水脈が変わるということなので、いわゆるベタ基礎といいますか、杭を打ち込まないで、基礎を平たく置いてですね、その上に建物を建てるという。しかもそれはかなり高層の建物を予定されてるようなので、それは地盤の揺れといいますか、地震との安全性ではどうなのかということもございますね。それからまた上の重みがありますと、下の地下水脈にどのような影響を与えるのかと。最近の知見によれば、ベタ基礎の1メートルちょっとのところに水が来ているという、そういうですね、報告も受けております。ですからここはおそらく水問題について、三島の人々、非常に敏感だと思いますし、水の都ともうたっている町でございますので、静岡県が水資源に関わる専門部会を設けてますね。あるいは生態系についても設けていますように同じようにですね、あそこは地盤といいますか地質と建物との関わりとか、それは水の循環にどのような影響を及ぼすのかといったような、そういう専門家がですね、入って議論していただくと、それを公開して、市民の方たちがそれなら大丈夫やこれならば危ないというふうな、そういうご判断がされる、そういうことを三島市としてはですね、ぜひやっていただきたいと思います。委員の皆様を見ますと、例えば、それぞれの団体の長みたいな人が入ってらっしゃるみたいですけれども、長であることが必ずしも専門家であることとは違いますのでね。ですから、やはり科学的技術的な知見を得るためには、その道の専門家に入っていただいて議論していただくというのが一番いいと思います。私は基本的に三島は、JR東海新幹線の最後の西行きの、最終のターミナルになってるわけですね。始発も三島から東京に向かうということでありますので、言い換えると玄関口です。ですから玄関口に、本当にマンションが似合うのかっていうことについては甚だ疑問です。しかも高層マンションだというのはですね。もう少し、楽寿園も反対側っていいますか東側、西側にございますし、そして、ちょっと下れば、三島神社(正しくは、「三嶋大社」。)ございますしね。あそこは日本の財産であるし、源兵衛川の水資源、もう一つ二つ、確か世界クラスものに認定されてるんじゃないでしょうか。そこはですから、誰に対しても説明できるようにしなくちゃいけないということで、市民の方々の立ち上がりをですね、期待したいと。何と言ってもやっぱり科学者どういう学者が必要なのかっていうことについてもしご相談をしていただければですね、我々の方の人脈を駆使いたしまして、三島のために働けるような学者をご紹介申し上げたいと思います。

 

(記者)

すいません、静岡大学と浜松医科大学の合併についてなんですけども、先般、浜松市長が萩生田文科大臣に訪問されて学長選挙でも、推進派と反対派が一騎打ちというような状況となっている中、知事はこれまでそれぞれの大学の自治に委ねるというような発言をされていたかと思うんですけれども、そのスタンスに今もお変わりはないでしょうか。

 

(知事)

変わりありません。変わりありません。

 

(記者)

基本的にはそれぞれの大学で納得するような形であれば、特に口を挟むことはないと。

 

(知事)

ありません。はい。政治が学問の世界には口を出さないというのが私の基本姿勢で、そもそも私が今ここにいるのも、この県立大学(当時の静岡文化芸術大学は公設民営の私立大学。)に政治が介入してきたっていうと、少し言葉過ぎますけれども、ちょうど知事選にですね、事務官が政治運動をしたと、すると、そういう動きがあってそれにあってはならないということで、理事会でこういうことが起こってるから、やってはいけないと。固有名詞を挙げて言ったわけですね。ですからまあ非常に無礼なので、喧嘩両成敗ですから、私も自らを成敗しますということで、そこに辞表を置いたということです。ですから、大学の中にですね、自分のとこに大学が欲しいからとか、いろいろあると思います。当然大学に考えてます。今も静岡大学にしろ、あるいは県立大学にしろですね、それぞれ大学の大きな役割があってそれは中間計画書といいますか、5年計画10年計画でですね、考えてるわけです。そして県立大学も国立大学もそうですけれども、いわゆる国際的な発信もありますけれども、一方で、地域密着型っていうのをうたっているわけですね。そういう地域密着型に、なるにはどうしたらいいかという流れで、おそらく今回の動きが出てきたんだろうとみておりまして、現学長のもとでですね、進められてきたというのは、反対意見があるのは当然ですけれども、しかし、最後は少数者の意見を尊重しつつも、民主的に解決していくというのがですね、大学自治の務めだと。そこに政治のですね、力を借りるような恥ずかしいことをしなさんなと思っております。それは浜松市長さんはですね、県立大学(浜松市長が理事だった時代の静岡文化芸術大学は私立大学。)の理事もされておられました。私が早稲田大学の学長だったころにですね、それで大学にコミットされてたということもございます。そうした観点から地域の大学についての連携はですね、例えば私は経済学、文芸大と国立大学の静岡大学工学部情報学部とですね単位互換含む、そういう連携をですね、進めたわけです。当時の情報学部長だったのは、もちろん学長になられた伊東先生ですけれども。そういうことをしてきたわけですね、地元の子どもたちのために何ができるかということを考えてきた1人です。浜松市長はそういうことにコミットされてきた市長さんでもあるので、萩生田大臣とこに行かれたら、何でそれが揉めるのかって言われたそうですね、萩生田さんは。最もなことだと思います。




記者質問:リニア中央新幹線について

(記者)

すいません。リニアについて伺いたいんですけれども、今月の17日で、リニアの国交省認可から丸6年を迎えるんですけれども、6年経っても静岡ではなかなか着工ができないような状況になっている現状について、どうしてこういう認可があってここまで来ちゃってるのかっていうことについて改めて知事がどういうふうに分析されているかということと、あとこれからどういうふうに進めていこうとお考えになってるか。あともう一つ、知事がこの間県議会で、国論巻き起こすのが、リニアについて国策だから国論を巻き起こすのが私の姿勢だっていうお話をされて、事実、国論が一部っていうか起きてるところもあると思うんですけれども、ここについて、具体的にどうやってさらに国論にしていくかっていうところもお考えがあれば伺えますか。

 

(知事)

そうですね。南アルプスの保全、それから水の確保、流域住民の方たちの生活を守ると、これが私の使命としているところであります。そうしたことが守られるかどうかということで、JR東海さんに質問したところ、それは明確に答えが返ってこないと。それが政治的な争いになってはいけないので、従って専門部会を設けまして、二つの部会を設けて、JR東海さんと2年に渡って議論をしてきたと、こういうわけですね。そこで、47項目のですね、項目につきまして、きちっとした回答が出てこないということになって、スタンドステイって言いますか、なってきたと。そこで国交省が入ってきたと。国交省でも5回やりましたけれども、流量の問題についてさえですね、議事進行にも疑義があるということになっていると。そうした中、静岡県が何かリニアの着工を遅らせているというですね、風評立たせている人がいるんですね。ですから、これを払拭するために、どうするかと。そしてリニアというのはもう日本の交通体系の言ってみれば、文字どおり幹線でございますので、このリニアに関わる国民も非常に多いと。特に、沿線自治県ですね、そういう方たちは、何が起こってるんだということを正確に知っていただきたいと思っております。ですから、多くの方々に知っていただくために、国交省がやるならば、国策であるならば、これは全面公開でやってくださいと、議論してきたことは47項目ありますと、大きな柱は流量です。水質です。生態系です。また残土置き場です、と大きな柱を立てまして、それぞれに小項目で、具体的なものが答えられていませんと。それを答えるためには誰が答えるのかというと、県ではありません。国ではありません。JR東海です。JR東海の資料が出てこなくちゃいけないということですね。そうしたらこの間、9月上旬に静岡新聞、中日新聞でなくて残念でしたけれども、そこで非公表資料が出てきたわけですね。そういったものがあるということすら知らなかったと。これはジャーナリストのですね、手柄ですよ。事実を突き止めるということはですね、非常に大事なことです。私が言ったことをそのまま書くのは中学生でもできますから、きっちりとこの真実を追いかけるということが極めて大事で、それでそれがわかったので、議会でですね、こういう公表資料もあるということが分かったので出してくださいと。そしたら、社長さんは出すとおっしゃった、はずです。ところが、今日返事が来たということでですね、今日うちの三羽烏のですね、お2人が来られている。三羽烏というのは、市川部長、それから織部さん、それから田島君です。お二人ともどうぞ、こちらにどうぞ。関連のことです。

 

(くらし・環境部 織部理事)

くらし・環境部理事の織部でございます。先だって議会の方で知事の方からですね、非公表資料についてですね、関連する資料を出すようにということで、事務方に指示しましたというお話がありました。9月30日にですね、10月の2日です。すいません。文書でですね、関連する資料についてはですね、公表すべきものですから、公表をしていただきたいという文書を出しました。本日の午前中にですね、その回答がありまして、JR側としてはですね、大井川流域の一部のみ抜き出して、不適切に使用すると、大井川流域の皆様に不安を与えてしまう結果につながりかねません。従いまして、関係資料を公開することは適当であるとは考えておりません、という文書を今日午前中にいただきました。地元の皆さんはですね、その都合の悪い資料が隠されてるんじゃないかというところに不安を感じておりますので、こういった資料につきましてはですね、きちんと公表すべきというふうに考えておりますので、引き続きですね、何らかの形で公表するようにですね、働きかけていきたいというふうに考えております。

 

(くらし・環境部 田島理事)

くらし環境部、理事田島です。よろしくお願いいたします。我々もですね、事務局ベースで担当の方といろんな話をしているときに、まず何が大事かという時には、やはり地域の住民の方に理解してもらうということがやはり大事だというようなことはですね、お互い話をしているところなので、であれば、そういったことをですね、早めに解決する一つの手段として、なるべく情報については公開してくださいということを申し入れているところなので、今後とも粘り強くそういったことをですね、伝えていきたいというふうに考えております。

 

(篠原知事戦略監)

この点についてご質問のある方いらっしゃいますか。

 

(記者)

すいません、この公開することは適当であるとは考えていませんという回答だったということなんですけれども、県からは、一応該当の資料を提供するようには求めたということでよろしいのかということと、あと県には一旦、同じ資料が以前に貸し出されていたと思うんですけれども、今回は、この資料に関しては提供をしていただけないということになったのか、そこの認識について伺えますでしょうか。

 

(くらし・環境部 織部理事)

県の方からですね、その2枚目にありますけれども、何らかの形で公表してくださいという求めをしておりまして、その方法についてはですね、協議させてくださいという形で申し入れをしてます。それに対して、JRから公開するっていうことは適当ではないという回答をいただいたということです。なので、どういった形でもいいですから、その不安を払拭するためにはですね、きちんと何らかの形で公表してくださいという求めをこれからもしていきたいと考えてます。

 

(記者)

そうしますと、その該当の資料に関しては一応手元には、県のところには来ているということなんでしょうか。

 

(くらし・環境部 織部理事)

それは当時、借用されたものでありまして、それについては返されておりますので、今手元にはありません。

 

(記者)

そこのところは改めて精査する必要性というか、その辺は、お考えがあるんでしょうか。

 

(くらし・環境部 織部理事)

どれだけの資料がですね、全体が公表されてないのかっていうのは確認する必要があるかなというふうに思います。

 

(記者)

ありがとうございます。

 

(篠原知事戦略監)

他には何かあります。

 

(記者)

リニア関係でいいですか。リニアの改良型車両の走行試験が始まってるんですけれども、知事は以前リニアを使う電力について懸念を示されてましたけれども、改良型車両は電力の面で改善されてるということなんですが、改良型車両について、知事の感想なり期待はありますでしょうか。

 

(知事)

この技術改良はですね、おそらく1970年代から日進月歩でやってこられたと思います。一番大きいのは安全ではあるけれども、コストが高いということだったわけですね。コストの最大のものは何といっても10cm浮かすわけですから、しかも500km/h以上で飛ばすわけですから、膨大なエネルギーが必要になるんですね。ですからこれを何で賄うのかということは当然問われますし、それからまた、その電力を使うと、それコストがかかってきますので、そのコストはどれくらいなのかと、それは運賃に当然反映されるということでですね。目下のところ私は技術改良は、つい最近ですと誘導電流というのも発見されたというか発明されたということで、東芝と日本電気が、確かそういう技術を発見されたと思うんですけども、こうしたものをですね、うちの一つだと思っております。どのくらい改良されたか、申し訳ないけれどもあまり知らないんですよ。

 

(記者)

あとリニア関連で、リニアが全線開通した後の、ひかり、こだまの増発なんですけれども、それは知事はどの程度、実現の可能性はあると思いますか。

 

(知事)

大いにあると思います。ただしですね、これはコロナが起こる前のことですね。その7000万人の巨大都市圏を作るっていうのが、いわゆるスーパーメガリージョンという名前で言われている構想で、大阪、名古屋、東京、これが一つの都市圏になるという構想。なんですね。ということはですね、今ご案内のように、大体3分の1弱が東京ですね、東京だけです。そして、愛知県と、それから京阪神で、7割5分とか8割の人たちがですね、感染してるわけです。ただこれ感染ベルトになるじゃありませんか。ですから、そういうことで果たしてこれ、乗るかどうかってことも思います。ただしですね、もしできますと、そうすると東京と大阪の間が少なくとも物理的距離は同じでも時間距離が短縮されますので、それを利用する人が出てくるかもしれないと。そうするとそれを今まで担っていたものがのぞみですから、のぞみの機能はリニアに移転すると。そうすると残ってくるのは、ひかりとこだまってことになると。言い換えると超特急はリニアに譲って、急行と各駅停車、ひかりとこだまが増えると。今のところ1時間に13本くらい走ってるわけですけれども、そのうち9本10本はのぞみですから、大体4本、静岡県の場合ですと、こだま2本ひかり2本が1時間平均ですね、走っているということでございますが、これが増えるというふうに思います。

 

(記者)

普通の道路の場合、バイパスを作ったからといって、本線を不便にするってことはあり得ないと思うんですけども、それでいくとリニアができて、わざわざ便利なのぞみを減らしてまで、ひかりとこだまを増やす義理は特にJRにはないんじゃないかと思うんですけれども。

 

(知事)

それは知りませんが。通常、そう考えますわね。そしてまた静岡駅にですね、キャンペーンを張られた時に、文字どおり、ひかりとこだまも増えますよっていうふうに言われてるわけです。私はもうリニアの計画決まった時にですね、ひかりとこだまが確実に増えると。これはずっと関与してきましたから、静岡にとっては有利だということで、そういう方向で動いたという経緯もありますから。しかしですね、果たしてリニアに乗るかということですね。当然この東京大阪間の運賃というのはですね、何と比べるとかというと、もちろんのぞみと比べます。しかし時間を取る人もいるでしょう。だけど一方で、飛行機よりも高いということになったらですね、果たして乗るかっていうことになってきます。ですから、今度は運賃の問題も出てくるでしょう。そういうときにはつまり東日本大震災以前はですね、原発っていうものが全体、日本の電力発電の5割くらいを、4割5分から5割に持っていこうというのが国策だったわけですね。で、それはもう破綻したわけですね。安全神話が壊れました。そしてもう東電は駄目です。関電も不祥事が起こってですね、厳しいと。また中電の場合は、いわゆる6号機の新設っていうのは止まりました。プルサーマル計画も止まりました。それから、処理場にも目処が立っていません。ですから浜岡原発も動かすことができないと。そうすると原発は頼りにならないと。では何ですかと。そうするとCO2を出す火力発電ということになります。日本の火力発電は非常にレベルの高いものですけれども、にもかかわらずですね、小泉環境大臣のように説得力のあるお話をされても、国際世論はそれを許さないということで、つまり火力発電所の新設もなかなか難しいということがあります。そうすると残るのはなんでしょう。水力発電。水力発電は大きなダムがですね、今堆砂問題で揺れています。ですから小水力発電が色々と奨励されてますけれども、大きなダムを作るってことは、むしろ反対が大きいと。あの群馬県の何て言いましたっけ。八ッ場ダムですか。そこの経緯も御存知の通りでございます。ですから、非常に難しいと。残るのはなんでしょう。風力とあるいは温泉熱とかいうことになってきますからね。太陽発電とかね。それで膨大な電力を賄えますかというと、常識的に考えて極めて難しいと。ですからよほどですね、その改良のもので、素晴らしい電池でも発明されたと。電池もしかし、それに関わる材料が必要です。リチウムだとか、色々なものが、これは日本にはございませんから、どっかから持って来なくちゃいけないという、これは希少資源ですから、従ってレアメタルと言われて、稀なわけですね。従って、世界で取り合いになるわけですね。ですから非常に厳しい状況になってきてるということでですね、のぞみがリニアに移る。従ってひかり、こだまが中心になるという甘い話はですね、そう簡単にできるような時代ではなくなってきたというふうに考えています。

 

(記者)

それでいくと、ひかり、こだまの増発っていうのは、よほどの政治的な約束でもない限り実現しないんじゃないかと思うんですけども、現時点でJRとの間でリニアが全線開通したら確実に静岡にひかりとこだまを増やすという約束は現状あるんでしょうか。

 

(知事)

ありません。ケインズの言葉にですね、in the long run, everybody is deadっていうのがあります。いつ開通するかわかりませんね。2027年に開通が難しいということは、JR東海さん事業者が自ら言われています。そしてその10年後には大阪までできると。だけど大阪の駅はどこですか、まだ決まってませんね。それからまた奈良の駅はどこですか、決まってませんね。三重の駅についても、中途半端な言い方を知事さんがされています。そうしますとですね、2037年までに開通するってことになってたんですけども、それも難しいかもしれないと。そうするとですね、あなたは生きてらっしゃるかもしれませんけど、少なくとも私はその日の目を見ることができないと。つまり長期的に見るとですね、皆死んでるという、社長さんも果たして御存命かどうかわからないという、そういうことの中でですね、今事業を行われてると。それを全線開通したときに、こうなるああなるっていうことをですね、言うこと自体が非現実的ではないかと思いますね。ただしですね、JR東海さんご自身がリニアが開通すれば、ひかりこだまの本数が増えます。ただし、全線が開通してからですね。全線開通いつですかと。今から20年ぐらい向こうの話なわけです。その時には世界は変わってるでしょ。

 

(記者)

すいません、リニア関連で、先週金曜日に難波副知事が東京で会見されましたけれども、それに対する知事の受け止めを教えていただきたいと思うんですが。

 

(知事)

はい。よく招いていただいたと思っております。記者クラブの方で、私に対して招待があったんですけれども、これは対策本部長である、難波君がいいと思う、もちろん今日ここに来ている2人ですね、もう1人市川君でも織部君でもあるいは田島君でも、同じような説明ができますけれども、本部長という職責を預かっていて、かつ、有識者会議にオブザーバーとして、彼は常に同席してるんですけれども、出ているということもあって、難波君に説明していただいて、相当の誤解も解けたんじゃないかと思ってます。

 

(記者)

その会見の中で、難波副知事がゼロリスクは求めてないっていうような説明する場面があったんですけども、これは知事は大井川の水は一滴も譲らないって言ってる発言との整合性というか、そのゼロリスクについて知事はどのような見解を持っているか教えていただいていいですか。

 

(知事)

ゼロリスクというものも、リスクゼロのものがないというふうだと思いますけども、今日、難波副知事が自分で自分の言葉で、彼が言った言葉ですから、自分で説明すると言っていました。

 

(篠原知事戦略監)

この後。

 

(知事)

この後説明されるということです。

 

(記者)

一滴も水を譲らないって言って、今までの知事の御発言とゼロリスクについて、どのように知事はお考えを。

 

(知事)

全量全部戻すというのが約束ですからね。ですからこれは、2018年10月に金子社長が公式の場で言われたことですから。これは守っていただくということです。

 

(記者)

分かりました。ありがとうございます。

 

(記者)

話を戻してしまうんですけど、今この回答を読みまして、知事は確かこないだの会見で、有識者会議に資料出すように求めるっていうふうに仰ってたと思うんですけれども、この回答だと、資料出すとは書いてなくて、必要に応じて丁寧に説明していくっていう書き方をしているんですが、まず県が国交省有識者会議ではなく、公開そのものを求めようということになったことと、あとこの今回の回答について知事ご自身からも、公開してくっていうこと自体がちゃんと国論っていうか国民的議論に資するっていう考えでおっしゃっているのかっていうところももう一度いただけますか。

 

(知事)

そうですね。情報は分けても減りませんからね。ですから持ってらっしゃる情報について、こちらが関心があると、しかもその一部を文献がですね、これはのっぴきならないことが書かれているということで、多大の関心を持ってるわけです。その全文を知りたいということですね。当然我々は知る権利があります。なぜかというと南アルプスに関わることですから。そこで、巨大な湧水が発生する可能性があるっていう意味のことが書かれていると。それはどういう根拠なのか知りたいですよね。そして、知る必要があります。有識者は。あるいはうちの専門部会は。両方がですね、特にこれ公開ですからね、公開するとおっしゃった社長が。ですからこれは、貸し出すということではなくて、国民の誰の目にもそれがわかると。科学者の方たちはいろんな方がいらっしゃいますから、それを見ていろいろ御判断をされるでしょう。そういうふうにするというのは、JR東海、これは、南アルプスに対して、いわば、傷を付けるわけですから、その傷がどういうものなのかということについて、傷はつけても必ず全部完治しますというものなのか、それともすごい後遺症が残るのかというような関心がありますので、我々は最大の関心者です。しかし我々との関わりで、他の沿線の地域も御関心をお持ちだということでですね、同じように、我々は情報、いわゆる秘匿して、隠してですね、他に見せないってことは一切しないと。すべての方に見ていただいていいということでですね。そういう姿勢で一貫してやってきましたので、今回、有識者会議と、それからまた専門部会ではですね、当然その名前において求めまして、それは皆さんの手に渡るように、そこにはジャーナリストもいらっしゃるでしょうから、その方たちもそれをご覧になってですね、有識者の、あるいは専門部会の先生方の話を聞いて判断されればいいと、そして報道されればいいというふうに思っております。

 

(篠原知事戦略監)

リニアはどうですか。

 

(記者)

すみません。ゼロリスクについて、ちょっと確認したいんですが、難波さんが今後私たちに、今から私たちに説明されるってことで、それはそれで受け止めるのですが、難波副知事は弊社とのインタビューの中でですね、「一滴も漏らすなということは、ゼロリスクを求めることになる。それは無理な話だ。」というふうにおっしゃってます。で、この後難波副知事がどういう説明されるかにもよるかと思うんですけれども、難波副知事と知事との間にゼロリスクという言葉に対する意見の食い違いとかそういうのはないんでしょうか。つまり、難波副知事のおっしゃることは知事の考えだというふうに私ども考えてよろしいでしょうか。

 

(知事)

一般論としてリスクはゼロってのはありえないですからね。ゼロリスクっていうのはありえないと、必ずリスクがあると。そのリスクについて議論をするということでしょ。ですからその軽微なリスクかもしれない、重大なリスクかもしれないと。だけど、何か事をすればですね、事を起こせば、完璧にゼロってことはありえないという、一般論として難波君は言ったんじゃないかと思っています。

 

(記者)

つまり、一滴も譲らないということは、今もお考えは変わらない。

 

(知事)

変わりません。

 

(記者)

それがゼロリスクを求めてることじゃないんでしょうか。

 

(知事)

工事を起こして水が戻されればですね、よろしいわけでしょ。ただしこれは流量に関してだけですけども。水質はどうなるか、生態系はどうなるかっていうことを併せて考えなくちゃいけませんけれども、事を起こせばリスクがあるのは当たり前です。リスク管理をどうしてるのかということを我々は専門部会で議論してるわけですね。だから、事を起こすについては、リスクゼロというのはありえないと。そのリスクに対して科学的にどういう、いわば予見をしているのかと。根拠はどういうものなのかということが議論されねばならないと。ゼロリスクってのは、要するに何もするなってことですから。何もしなければリスクありませんからね。

 

(記者)

つまりすいません、確認したいんですが、知事がおっしゃってる大井川の水はは一滴も譲らないというご発言。これはゼロリスクを求めてるのではないということでよろしいでしょうか。

 

(知事)

まあ言葉が違いますからね。大井川の水が失われるっていうことを、工事をすれば起こり得ます。これは許さないということです。

 

(記者)

一滴も譲らないということですね。

 

(知事)

一滴も譲らないということですね。

 

(記者)

それはゼロリスクを求めていることではないんですか。

 

(知事)

いろんなリスクがあるんじゃないですか。

 

(記者)

分かりました。この後ちょっと難波副知事からきちんと伺います。

 

(知事)

そうですね、はい。

 

(記者)

ありがとうございます。

 

(記者)

よろしくお願いします。残土問題についてお伺いをさせてください。井川トンネルの件なんですが、静岡市の方では、出てくる残土に対して全量の最終処分場は検討段階ですらないというのが現状なんですが、その現状で着工掘削を始めるのは適切なのかどうか。もし、知事が静岡市長の立場であられたらどういうふうに考えるのかっていうのをお聞かせください。

 

(知事)

これは記者さんに考えていただきたいと思うんですけど、トンネルを掘れば残土が出ます。ですから残土とトンネルは一体ですよね。トンネル掘るってことは、そこにある土塊をどかすことですから、それをどこに持っていくのかっていうのはこれ一体なわけですね。それから、トンネルを掘る時と残土置き場をどこにするかっていうのは、初めから計画の中に入ってないといけないと。これは2年前余り前にですね、契約が結ばれたと。その時にですね、残土置き場について考えてなかったということが、今の時点であなたがおっしゃってもう驚愕ですよ。あってはならないことです。残土置き場もなしにどうしてトンネルを掘れるんですか。どこに置くんですかと。分かりませんじゃ済まないですよね。だから、掘れないじゃないですか、JR東海さんは。掘ってこれは、掘ったものをどこに持っていくんですか。まだ決めてませんでは掘れませんね。そういう状況じゃないでしょうか。だから、appallingっていいますか、呆れ果てたような状況だと思います。ただですね、今どういう状況かは、詳しくは知りませんけれども、少なくとも私の知ってる限り、駿河区に仮置き場が準備してるというふうに聞いておりますけど、葵区を通らないと駿河区に行けませんからね。一日100台以上のダンプカーがですね、砂煙を上げながら通るなどというのはですね、とんでもない話だと思いますので、ですから、やっぱり市長さんも市当局もですね、この点については、JR東海とお話をされてですね、私は金子社長にどうして三ツ峰落合線なんですかと。閑蔵線というのは、自分は閑蔵線を求めてたとおっしゃってました。閑蔵線ってのは、2.5キロで、半分です。三ツ峰落合線は5キロですから、4,960メートルですからね、2倍です。しかも、車を交差できるようにするので、5キロというと、中部横断自動車道の樽峠と一緒ですよ、巨大な土が出てきます。これを持って行き場がないってことなんですが、しかし2.5キロで、私これは、川根本町に確かめましたらですね、残土置き場は川根本町のすぐそばにですね、用意してあると言ってました。そうするとどこも通らないで、いわば工事現場からすぐのところで残土を処理できるということですから。ですから、この三ツ峰落合線については、あの近くでですね、その土を、これも土も資源ですからね、これを有効活用できるようなところをまず探さないといけませんよね。そうしないと工事それ自体ができないと。しかし、三ツ峰落合線なり、閑蔵線を通らないと工事現場に入れません。で、工事現場には救急車も場合によっては行かなくちゃいけないかもしれないと。その道が崩壊するような危ない道で、しかも霧も出るということでほっとけないというのは、おそらく市長さんもお考えになっているに違いないと。ですから、これは本当は両方掘ってですね。両方とも静岡市の持ち物ですから、土地は。ですから、そういうふうなことも併せて考えるように、今の状況だと、トンネルを掘れないというのが現実になってるんじゃないかということで、非常に心配しております。

私が市長ならどうするか、そういう交渉に入りますよ。JR東海と。間違ってましたと。今残土置き場がありません。こちら2.5キロメートルで5キロですから、短くて済みますので、残土置き場はそこだと。そうすると、運搬距離も少ないし、しかもなんか、聞くところによるとそれ有効活用できるっていうんですよ。中部横断自動車道を掘った時に、残土がたくさん出ました。これはSAとかPAを大きくするとか、谷を埋めるとか、そういう風にして有効活用して、残土は1回も工事現場から町の中に出なかったんですね。こんなのは常識です、トンネルを掘る者にとっては。それをなさらないまま契約を結ばれたってことは、できないことをできるかのごとくに言ったように、取られますからね。ですから、今それが分かった以上ですね、なるべく早くこれを改良したほうがいいと。改善した方がいいと。私ならそういう方向に動きます。




記者質問:学術会議について、桜ヶ丘病院について、内閣自民党合同葬儀

(記者)

間接的にリニアに絡むような話なんですけれども、すいません。リニアに間接的に絡む、その前の政治と学問の関係にも絡むような話ですけれども、政治に、政治が学問に介入していく件について先ほどお話されてましたけれども、日本学術会議の任命について最近話題になっているところでありまして、学問と政治のあり方、先ほど知事がお話しされていらっしゃったところ、これ科学に対して政治が、与党側の権力が余計なことをしないということが、学問であったり、科学であったり、技術っていうことの独立性がないと、もともとリニアに関する国交省の有識者会議も成立しないような話になると思うんですけれども、そういう中で政府与党が、日本学術会議に6人、恣意的に外したんじゃないかと言われている、この件について、学者の、学問の世界にも長くいらっしゃった知事がどのようなお考えをされていらっしゃるのか教えていただけますか。

 

(知事)

菅義偉という人物の教養のレベルが、図らずも露見したということじゃないかと思います。菅義偉さんは、秋田に生まれて、小学校、中学校、高校を出られて、そして東京に行ってですね、働いたけど勉強せんといかんということで、夜学に通われて、学位を取られたということですね。その後、政治の道に入っていかれて、今日に。しかも、時間を無駄にしないように、なるべく有権者の人たちとお目にかかっていられると。言い換えますと、学問をされたっていう人じゃないですね。単位を取るために、大学出られたんじゃないかと思います。ところで彼の教養はどこで作られたんでしょうか。小学校で学び、中学校で学び、高校で学び、大学で学ばれた。大学でですね、どういう学部にいらしたか知りませんけれども、大学にも教科書はありますが、しかし、全国一律の教科書はありません。なぜかっていうと、大学の学者はですね、教科書を作るんですよ、自分で。つまり学問で立つということは、自らの学問を立てるということなんですね。それは日本のたくさんの学者がいらして、その中で共通の認識になってること、学問は国境を越えますから、世界的にもこれは共通の認識であると言えるものをですね、他の学者が書いた、海外の人ではなくて、日本人は日本語で書いてるんですよ。それをですね、高校の教科書にし、中学の教科書にし、小学校の教科書にして、それぞれの子どもの発達段階に応じた教科書になってるわけですね。だから彼の教養を作ってるのは、そういう学者の作ったものなんですよ。それをですね、どういう理由か知らないけど、止めたっていうことは。

それからもう一つはですね、おかしいことをされたと思います。その周りに当然アドバイザーがいるはずですね。当然少なくとも2人ぐらいは出てくると。一人は文部科学大臣です。もう一人は副総理ですね。文部科学大臣は基本的には所轄だと思いますので、文部科学大臣てなものはですね、こういうことについて一家言を持ってないと、大臣である資格はないんじゃないかと思います。それから副総理もそうですね。こういうことをすると、自らの教養が露見しますよということですね、教養のなさがですよ。ということについて言う人がいなかったというのも本当に残念ですね。それから、国家公務員は任命権があると言われたんでしょう、第3点としてですね。国立大学の先生は、皆国家公務員です。公立大学の先生も公務員です。私は早稲田大学に勤めまして、そのあと国立の研究所に招かれて行ったわけですが、その時にですね、国家公務員の守るべきことっていうのをいただきましたよ。4月1日にいただいたので、守るつもりは全然なかったです。上司の言うことを聞けと書いてあったので。学問で上司の言うことを聞いていたらですね、批判できないじゃないですか。私はあんまり面白いので、自分の書斎に飾っておいてですね、どういうときに上司の言うこと聞くのがいいのかなと思ったぐらいです。ですからですね、大学において、あの方を教務主任とか学長にするとかね、そのことに国家権力が介入したらですね、笑われます。そしてそれに似たことを、今やっていらっしゃるんじゃないかと思いますね。戦前の滝川事件だとか、美濃部さんの天皇機関説だとか、その他諸々がありまして、これは日本の政治史の汚点となっているわけですね。ですからその公務員に対する任命権とか自分にあるから矛盾していない、総括的に言えばそれでいいんだとおっしゃってますけど、そんなの何も語っていないに等しいですね。ですから、それは言い訳にならないと。それから10億円も出しているとおっしゃったじゃないですか。実に語るに落ちると。10億円。おそらく、菅義偉さんの財布の中にはですね、1円玉も10円玉も入ってるかもしれませんけれども、1万円札が入ってるんじゃありませんか。1万円札っていうのは、日本における最高紙幣でしょう。最高額紙幣でしょう。誰が刷られているんでしょうか。あなた使ったことない、記者さん。誰ですか。誰が刷られてますか。

 

(記者)

福沢諭吉。

 

(知事)

福沢諭吉。なぜ福沢諭吉ですか。これは公式の説明はありません。で、彼のですね、ありませんけれども、しかし、「学問のススメ」っていうのが、ロングベストセラーです、彼の。これに書かれた、その当時からですね、書き継がれて、あのような本になってるわけですけれども、一編、一番最初に「人は人の上に人を造らず 人の下に人を造らず」と書いてですね、四民平等だと。それから、「一国の独立の基礎は一身の独立にあり 一身の独立の基礎はこれ学問にあり」と。これは最初のメッセージです。つまりですね、イギリスのポンドはエリザベス女王陛下が刷られています。日本はですね。学問立国の福沢の顔を刷っているんですよ。ですから、そのよくお札の顔を見てくださいと。日本の国は学問立国の国なんだと。その学問をする人はですね、もちろん物理学、あるいは経済学なさいます。しかし、日常生活ですから、政権に対して、右とか左とかって意見もされるでしょう。そもそも学問はそれによって貶められることはないと。もし、今度6人の方がですね、落とされるってことであれば、学問がなっていないということであれば、もっともな理由ですよ。それ以外の理由はですね。よほど法律に違反してない限りですね、そうしたものは世に任せるということでございまして、信仰の自由、学問の自由、言論の自由というのはですね、基本中の基本だということで、これに対してですね、居直ってはならないと。なるべく早くですね、改めて、学者さんが学者さん同士で、推薦した時には、学者は皆厳しいですから、あの人はどういう学問をしてるって皆知ってますよ。ですから、そういう世界です。そして、真理っていいますか、間違ってたら改めなくちゃいけないので、押し通せないんですね。そこにですね、権力が介入して、権力に寄り添う人たちだけだったら、御用学者ばっかりじゃないですか。そんな人は学者じゃないですよ。ガリレオがどうしましたか、ね。そういう、真理は真理だと。地球は回っているのだと。これをですね、これはもう学問の世界です。それを、しかも更に言葉を継げばですよ。国民の統合の象徴はどなたですか。

 

(記者)

天皇陛下。

 

(知事)

学問されているじゃありませんか。今の陛下は水の学問。それからその前の陛下は、上皇陛下はですね、これはハゼの研究、海洋生物、生物学者です。その前の陛下もでしょ。海洋生物の研究者でしょ。大正天皇、あるいは明治天皇はですね、歌道という学問、歌学ですね、歌の学問。これをずっと連綿とされてこられました。日本における宮中の定めっていうのは、学問第1のことなんですよ。これはもう平安時代からずっと受け継がれて、江戸時代のいわゆる禁中並公家諸法度も、禁中におけるするべき仕事の第一は学問のことなんです。これは日本の国是で。言ってみれば。ですから学問立国の国であることをずっとやってきたところにですね、その学問をしている人に対してよく分からない理由で、任命権者だからいいだろうという。それはもう、まさにですね、日本の学問立国に泥を塗るようなことではなかったかなと思って非常に心配しております。汚点ですね。なるべく汚点は早く拭いたほうがいい。拭ったほうがいいというふうに思っております。

 

(記者)

同じテーマで聞きたかったんですけど任命しなかったことの是非以上に、政府が任命しなかった理由を説明し、はっきり説明できないっていうか、説明していないことが、問題じゃないかと思うんですけどその点については知事はどうお考えで。

 

(知事)

そのとおりです。もし理由がはっきりしてるなら、それを言うべきですね。学者に対して言うんですから。学術会議に対しても言うべきでしょう。こういう理由で申し訳ないけどこの方。しかし、もし私はそれに選ばれたとして、川勝の学問は、篠原の学問よりも劣っていると。やっぱり篠原の方がいいと思うんで落とすべきだというふうなことをですね、例えば文科大臣でも副総理でもですね、そういう方が、ちゃんと見識あって、よく本も読んでられてですね、言われたなら、そうか、彼ならしょうがないなと。それはもう学者同士は皆知ってますから。そういう世界ですよ。学問に国境はありませんからね。全部その自分の学問は、公表しなくちゃいけません。公表されて批判にさらされるわけです。そこで批判をして、その学術会議のメンバーを構成する学者としての資格に欠ける、つまり学問がないと。あるいは何かおかしな行動をしてると。倫理的ですよ、法律的に。そうでもない限りですね、一番のポイントは、学問それ自体だと思います。この人の学問は低いと言ったと。そうでないなら、その他の理由をちゃんと明示しなさいというべきですね。それは丁寧に説明することではないかと。できないなら反省しなさいと。改めればよろしいわけですから。

 

(記者)

すみません。桜が丘病院の関係で1点、先日の議会の答弁で部長の方から、地域医療連携推進法人制度というのを活用して今後の桜ヶ丘病院問題に県として取り組むというお話がありましたけど、これは具体的にどのように県として進めていくお考えか、知事の方から伺えたらと思います。

 

(知事)

病院の問題はですね、直接的には清水区民、静岡市民、静岡県民の問題なので、ですから一、なんて言いますか、静岡市だけの問題ではないというふうに、初めから考えておりまして、それが袋小路に陥ったということなので、何とかもし向こうからこちらにですね、その、こういうことをして欲しいということであれば、できる限りのことをしたいということで、今の制度を活用するということでですね、まずは、こちらはおせっかいに何かを言おうというつもりはありませんけれども、内野院長、また静岡市の方で、それなりに県ができることがあるならですね、全面的に協力するということです。そして桜ヶ丘病院の存続を、また今老朽化してるということでございますので、なるべく早く対処しなくちゃいけないので、いつでもわれわれはこの間ですね、どうしたらこの間の桜ヶ丘病院のことは追ってきたというか、ずっとフォローしてきましたので、いつでも動ける体制になってるんですよ。ですから、あとは当事者から、こちらにご相談があるのを待っているという、そういう段階です。

 

(記者)

そうしますと、こちらからなんか市とかJCHOに県としてもその辺は提案していくっていうわけではないということで。

 

(知事)

これはもともとご案内のように、私、桜ヶ丘病院の院長に会って、何が問題なんですかと。浸水域に持っていってよろしいですかと言ったらですね、いやもうともかく老朽化しているので早ければいいんだと。ともかく早いほうがいいということだったんですよ。それで、JCHOに行きました。尾身さんに会って直にお話を1時間余りしました。先生は静岡市はそう望んでらっしゃるので、自前の空間があるので、他のところでもこれ浸水域に建ってるところがあるから、静岡市はそうしちゃってるし、われわれはそれを望むんだとこういうふうにおっしゃったのでですね、まあそこから始まったわけですね。ところが区役所を移す先が決まってないと。また移す、どういう機能を移すか等々決まってなかったと。移した先を区役所とそれから民間でやるっていうふうな話も後から出てきてですね、なかなか移らないし、そしてまた民間の参入が新区役所においてもないということも分かって、また、旧区役所、現区役所もですね、下に大きな杭があって、その杭の撤去に膨大なお金がかかるということがあって、結局その早くできると思われたことの目論見が外れて、今老朽化だけが進むということで、お医者さんもどんどん逃げていくということになってですね。それで次に内野さんが第3駐車場をするとおっしゃって、それも浸水域だからということと、救急車が上がらないからというもっともな理由でですね、この断念されたと。ですから、今、他のところでとおっしゃっているので、きちっと相談していただければですね、すぐに動かしたいというのが現状です。動く体制ができてるということを申し上げておきたいと思います。

 

(記者)

ありがとうございます。

 

(記者)

よろしくお願いします。すいませんもう1つ、国政の関係でお伺いしたいんですが、中曽根さんの内閣自民党合同葬儀というのが、来週17日に行われますが、9,600万円の予備費支出というので、ちょっと批判もあったりします。この点に関してどんなふうにお考えでしょうか。

 

(知事)

中曽根さんは静岡県の大恩人です。“ふじのくに”づくり宣言というのを、当時の山梨県知事さん、横石さんとご一緒にしたんですけれども、その時の“ふじのくに”づくりの最高終身名誉顧問は中曽根康弘さんです。もちろん、静岡中を出られた、今の静岡高校(実際は旧制静岡高等学校→現在の静岡大学。)をですね、そういうご縁があるということもあり、また、静岡を愛されていると同時にまた富士山の世界文化遺産登録に関しても、富士山世界遺産をするための国民会議みたいなものがあってそのトップを長く務めておられてですね、静岡県にとっては本当に大恩人だと。言わざるを得ないということでですね。そしてまた、当時御活躍の時には、レーガンさんだとか、ジスカールデスタンさんだとか、ゴルバチョフだとか、そうそうたる人たちの中にあって、堂々と日本の存在を出した人でですね、私が尊敬する亡くなられた梅原猛っていう哲学者がいますけれども、国際日本文化研究センターというのを、国がですね、日本の世界への文化の発信、日本研究の総合的、学際的、国際的な研究をする場を作るのが必要だと言ってくれたのも、そういう見識を持ってたのは、中曽根康弘たった1人だというふうに梅原さんがおっしゃってました。ですからですね、本当に立派な方だったと思いますね。私は。ですからそれ相応の謝意というものをですね、示すことが大切だろうと思ってます。おそらくこういうコロナ禍の時代ですから、質素、しかしながら、それなりにこの感謝の意を込めて、葬儀を営むというのは礼儀ではないかと私は思っています。

 

(記者)

先ほどの補足で1点だけ伺いたいんですけれどもすいません。リニアに関連するかどうかというところで、今後ですね国交省の有識者会議というのが生物多様性に絡むような学者の人選をする可能性もあると考えられると思うんですけれども、今回排除というか選ばれなかった6人というのは文科系の人、今回は国交省では別の理系の方々が入るとは思うんですが、一種のですね、その選任の中での政府の方向性っていう観点から、何かゆがめられるような可能性も懸念されるのかどうかという点に関して、リニアに今回の日本学術会議の選任のプロセスに関わるような、似たようなことが行われることも懸念されるかどうかについてお聞かせください。

 

(知事)

そうあってはならないことがですね、あるかもしれないというふうに思うのは、不健全ですよね。ですから私は、生物多様性について、おそらく日本でですね、この方はっていう人は、皆知ってるわけですね。ですから、そういう方たちが選ばれるのであろうというふうに思ってます。ともあれ、これは生物多様性について、議論するのにどういう方が選ばれるんですかって聞いても教えてくれなかったわけですね。そのことが議題になったときに、それを名前を出すとおっしゃっておったのでですね、どういう形でやるのか分からん、しかしながら、五つの合意事項があります。第1が全面公開、第2が47項目、そこに生態系が入ってます、生物多様性が入ってます。それから第3は、国交省のJR東海に対する指導、それから第4点がですね、委員の中立公正なんです。ですから政治的に、何かこう御用学者のような方が入るというのはですね、誰が見てもすぐ分かるでしょう。前回そういうことがちょっとありました。JR東海と関わっている方が、当初の座長として提示されましたので、それ、委員にまで落とされたわけですけど、やっぱりおかしいと、中立公正ではないでしょうということでその方は降りられたわけですね。だから、ちゃんとそうしたチェック機能をですね。約束事がございますので、それに即して、みんなの目でみればよろしいと思います。みんなの目で、皆さんも含めてですけれども、我々ももちろん当事者ですから、非常に関心があります。どういう学者を選ばれるのか。

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